プレステージ コレクターズ・エディション

おたがいをライバル視するマジシャン同士が、
相手のトリックを盗もうとする駆け引きを軸にドラマが進んでいくのだが、
その策略や裏切りは、マジック以上にスリリングだ。当時、
電気にまつわる発明を繰り返していた実在の人物、ニコラ・テスラ(演じるのはデヴィッド・ボウイ!)の使われ方もうまい。そして、ラスト。一世一代のマジックのタネが明かされるのだが、その大胆さと衝撃に面食らう! ここでも「19世紀の物語」というエクスキューズで妙に納得させられるのだ。マジックは、かのデビッド・カッパーフィールドが監修。
マニアックな要素を娯楽作に仕立てた、
クリストファー・ノーラン監督の職人的仕事である。

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