フロム・ダスク・ティル・ドーン

フロム・ダスク・ティル・ドーン

牧師一家を人質にした凶悪な兄弟強盗が国境を越えてメキシコ入りする。だが組織との待ち合わせに使われた怪しげな酒場には恐るべき秘密が隠されていた……。特殊メイク界の天才集団、KNBイフェクツ・グループのR・カーツマンの原案を基に、Q・タランティーノが脚本を書き、「デスペラード」のR・ロドリゲスが演出したアクション・ホラー。
 犯罪映画然とした前半から本格スプラッターと化す後半への転調が、タランティーノらしいひねくれぶりで微笑ましく、ロドリゲスのスピーディな演出はフィルムに独特のリズムとテンポを与えている。これでもかと畳み掛けるバイオレンス描写と残酷描写(もちろんKNBがSFXを担当)も迫力有り。役者陣では、兄役のG・クルーニー(TV「ER 緊急救命室」から新バットマンに抜擢)のクール&タフぶりと、弟役のタランティーノが見せるキレ具合、一人真摯な態度で作品に深みを与えているH・カイテルなどが印象深いが、実はそんな当たり前の感想よりは、血まみれ特殊メイクアップの第一人者T・サヴィーニ扮する“セックスマシーン”(急所にミニガンを装着している)と、お懐かしや(いや、コンスタントに出演作品はあるんだけど、どれもこれもC級以下だから……)F・ウィリアムソンの二人が主人公たちに混じってバンパイアとバトルを繰り広げるシーンが一番たまらなかったりするのだ。


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フロム・ダスク・ティル・ドーン